不老不死が与えられた世界

    不老不死が与えられたらどうするか。まず、寿命で人が死ななくなるから、年金制度が崩壊するであろう。そして、その世界は資本主義が続く限り永遠に働き続けなければならない。人々は、その現実をつきつけられるだろう。そういう、不老不死が与えられたことによって生まれる、社会病理を静かに見つめながら、生きていくだろう。変わりゆく社会制度、労働の価値観の変化、不老不死を利用する資本家。もちろん、自分自身も例外でなく、社会病理につつまれるだろう。老いない体で、精神だけ朽ちていく。私はきっと、どの時点かで、それに耐えられない時が来る。私は不老不死が与えられても、安楽死をいつか選び、生まれたものはいつか死ぬ。ということを感じながら死んでいくだろう。